福井 澄夫ふくい すみお
伝統技術の指物職と建具職の2つの技術を駆使し、重要文化財保存修復・復元に貢献。代表的な事績は、富山県高岡市の瑞龍寺(国宝)、長野県下諏訪町の諏訪大社(重要文化財)、博物館明治村のヨハネ教会(重要文化財)、神奈川県箱根町の関所復元工事など多数の伝統的建造物の指物や建具の保存修理・復元に従事。また経産省伝統工芸品「飛騨春慶」の木地師として、家具や衝立の木地製作を行う。なかでも組子細工(花組子)や浮き出し技法など特別な技能を有し、今日においても日々、伝統工芸を後世に伝える取り組みを続けている。
- ・平成27年卓越技能者 (現代の名工)厚生労働大臣賞受賞。
- ・「飛騨春慶 家具・建具展」は既に8回目の開催を飛騨・世界生活文化センター「ミュージアム飛騨」にて実施している。
- ・2012年「メゾン・エ・オブジェ パリ」出品。その繊細にして精巧な技術は「日本の美」として海外からも高い評価を得ている。
※現在は退職
主な実績
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平成27年卓越技能者「現代の名工」
厚生労働大臣賞表彰状 -
飛騨春慶六脚衝立
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高山市市庁舎貴賓室 春慶塗家具
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高岡市瑞龍寺の修復工事
小阪 甚三こさか じんぞう
木製家具の生産管理に専従するかたわら、電気工学を独学で習得。最大需要電力監視システムや一貫生産ラインの構築、または50種類以上におよぶオリジナル木工機械・設備の開発・改善を行い、工場内の省電力化・自動化・効率化と保安を実現。ムリ・ムラ・ムダの排除と安全文化の醸成に貢献。
- ・平成27年に卓越技能者 岐阜県知事賞受賞。
- ・代表的な木工機械の改良・改善事例
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- ①「角ノミ自動送り機」の改良
- 椅子の接合強度に欠かせない、部材に角ホゾの角穴を掘る自動化機
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- ②「自動ホゾ取り機」の改良
- 角ホゾ、楕円ホゾ、丸ホゾを1種の機械で取分ける自動化機
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- ③「NCルータ制御機械」の改善
- モーターの回転を約半減することで、テーブルの角R面取りが摩擦で焦げず、省エネルギーと刃持ちが3倍になる研究成果
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- ・氏が改善提案委員会の委員長となり、安全管理の基礎を定着させて以来、平成15年2月より休業4日以上の災害ゼロが3009日(平成28年1月18日現在)約12年以上継続している。
- ・(協)飛騨木工連合会自動化研究会副会長として各社工場を巡回指導、岐阜県より委託された技能検定委員として技能検定試験の審査員を務める。
※現在は退職
主な実績
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卓越技能者 岐阜県知事賞表彰状
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小阪氏の試作による日進オリジナル椅子第1号(昭和41年頃)
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角ノミ自動送り機
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自動ホゾ取り機