日進木工4つの技術
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TECHNIQUE 01木材の選定と適材適所
木材の選定と乾燥は家具づくりの生命線といわれます。鋭い選定眼をもった経験豊富なバイヤーがたくさんの木材のなかから状態の良い闊葉樹(広葉樹)だけを見極めて、なら材、ブナ材、ブラックウォールナット材を中心に、丸太の状態で仕入れます。仕入れた木材は乾燥した上で製品の部材に応じた寸法にカット(木取り)し、適材適所に仕分けしていきます。木材は有限資源ですからムダなく大切に活用し、末永くつかえる家具づくりを目指しています。
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TECHNIQUE 02乾燥
十分な乾燥が施されていない家具は、かならずどこかに狂いが生じます。割れ、裂け、反り、ねじれなどがその代表例。日進木工では、仕入れた木材を1年ほどかけて天然乾燥し、その後さらに乾燥庫のなかで20~30日、人口乾燥しています。丸太から製材して家具材となるまでにおよそ35%の水分を減らし、含水率8%という基準へ近づけます。たとえ製品になっても木材は生きている。そのことをちゃんと理解しているからこそ、1年以上の時間と手間をかける。高い乾燥技術は、良質な家具づくりに欠かせない工程の1つです。
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TECHNIQUE 03曲げ木
木材に美しい曲線を与えるには、帯鋸でその形を切り出すか、木材自体を曲げるかです。この木を曲げる技術を「曲げ木」と呼び、120度の釡で50分蒸してから型にはめて固定します。曲げ木なら木の繊維を切断しないため一定の強度が保て、しかも材料にムダが出ません。しかし、季節や毎日の温度・湿度の微妙な変化に影響されるので、職人の長年の経験や蓄積したノウハウがとても大切となります。曲げ木は美しい曲線と軽くて丈夫な椅子づくりに欠かすことのできない技術。他にも「手曲げ」「帯鉄式曲げ」などの方法があります。
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TECHNIQUE 04角ホゾ
「角ホゾ」とは角ホゾ構造とよばれる接合技術の一種。木造建築の柱と梁をつなぐ木組みの工法と同じです。椅子は特にうしろ脚と座面の接合部に負担がかかるので、細身の椅子はこの角ホゾ構造でなければ十分な強度が保てません。角ホゾより角穴の寸法を小さくこしらえることが日進木工独自のノウハウ。3.4kgの軽さでありながら強く頑丈な椅子がつくれるのはこうした伝統技術を受け継いでいるからに他なりません。椅子だけでなく、テーブルやボード類なども公的機関による国際基準の強度試験に合格したものだけを製品化しています。