【cocon ココン】
導き出した、心地よい距離。幅1100mm、奥行き900mm。
このサイズは、単なる数値ではありません。日本の住まいにおける「心地よい距離」を追求し、幾度となく体感から導き出した黄金比です。
対面に座る二人が、近すぎて緊張せず、かといって遠すぎて孤立しない。ひとり静かに向き合う時間には、大きすぎない慎ましさがある。円形テーブルの課題であった「奥行き方向への広がりすぎ」を解消しながら、四角形にはない、心のゆとりを生む間合いを創出しました。
天板の形状は、このテーブルの核となるデザインです。すべての角を丸めたオリジナルの楕円形は、どこから見ても視線を遮らない穏やかな視覚効果をもたらします。角がないため、生活動線に沿うように円滑な人の流れを生み出し、限られた空間にものびやかな印象を与えます。
その姿は、シリーズ名にも冠された「繭（cocon）」のように優しく、そっと日常を包み込むようです。この美しい楕円のラインを支えるのが、幕板に施された「曲木（まげき）」の技です。木を蒸し、ゆっくりと曲げていく高度な技術は、家具づくりの名手である日進木工だからこそ実現可能な工芸的な美しさ。
天板のエッジを、内側からたおやかに支える曲線の強さは、シンプルでありながら、空間に確かな上質さと物語を添えます。
主張しすぎず、しかし確かな存在感で、日々の暮らしに心地よいリズムを運ぶ、coconテーブルです。
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